『flick!』より
Google Pixel 6/6 Proがいいと評判だ。普段Apple製品を中心に情報をお伝えしているフリック!としても見逃せないので、機材をお借りして試してみることにした……というわけで、今後、主に我々と同じiPhoneユーザーのみなさんに向けて、ライバル製品たるGoogle Pixel 6/6 Proについて情報をお届けしよう。
リーズナブルな高性能Android、Google Pixel
『flick!』より
ご存知のように、アップルのみが作るiPhoneと違って、Android OSの動作するAndroid携帯は公開されていて、いろいろな会社がAndroid OSを使った携帯を作ることができる。しかし、それだけではGoogleの意図した機能をプッシュできない……ということもあり、2016年からGoogle Pixelという携帯が作られるようになった。Googleのハイエンドな携帯といえば、SamsungやHUAWEIがあるので、Pixelはどちらかといえば先進機能を取り入れているが、コスパの高い標準モデルという位置づけになる。製品名は数字で区別され、その後にスタンダードモデルが『a』の文字を付けて追加される。上の写真の一番右が5a(5G)で、中央が新発売の6、左がその高機能版だる6 Proだ。
『flick!』より
主なスペックを書き出すと以下の通り。
直接、iPhoneと比較することはできないが、5a(5G)が、価格帯としてはiPhone SE2並みの廉価なモデル。だが、全面ディスプレイだったりと、機能的にはiPhone SE2より1枚上手。6と6 Proは、iPhone 13 / 13 Proと比べるには少しリーズナブル。カメラの画素数のスペックはiPhone(1,200万画素)よりはるかに上だが、ストレージはあまり大きい容量のものはなく(Google Driveの使用が前提となっているのだろう)、単純に比べるのは難しい。
注目のGoogleオリジナルチップ『Tensor』
『flick!』より
6と6 Proの特徴は、なんといってもプロセッサーに従来のクアルコム社製のSnapdragonシリーズではなく、自社製の『Tensor(テンソル)』を搭載していることにある。我々iPhoneユーザーに分かりやすくいえば、アップルがAシリーズチップを作ったように、Googleも独自設計のチップを作ったということにある。Tensorとは多次元の配列を意味しており、機械学習(いわゆる、AIと呼ばれるもの)をイメージしていると思われる。その名の通り、Tensorは機械学習用のチップを積んでいる。スペック的にはiPhoneのNewral Engineに劣ると言われているが、豊富な言語データ、画像データとその解析技術を持つGoogleのこと、単純にチップの性能の優劣で語るには留まらない能力を発揮するアプリケーションが実装されているという。このあたり、アップルとGoogleのスタンスの違いもあって面白い。つまりは、アップルにしてもGoogleにしても、端末側での機械学習が不可欠だと感じているということだ。アップルはNeural Engineでそれを先に実装し、写真の識別、加工などに積極的に利用してる。Googleは、Tensorで後追い的に機械学習専用チップを搭載したが、写真の認識、加工はもちろん、言語認識、翻訳などに積極的に利用してきた。このあたりを見てみたい……というのが、今回筆者がGoogle Pixel 6/6 Proを試用してみた理由である。