ファーウェイ・ジャパンが3月16日、SIMロックフリーの新型スマートフォン「HUAWEI Mate 30 Pro 5G」を日本で発売することを発表した。価格は12万8800円(税別)。
フラグシップスマートフォン「HUAWEI Mate 30 Pro 5G」3月16日から先行販売、先行予約特典も
3月16日〜25日に公式サイトで先行予約を受け付ける。商品の受け渡しは、3月28日〜30日が東京の銀座店、4月4日〜6日が大阪の梅田店。先行販売で購入すると、ワイヤレスイヤフォン「HUAWEI FreeBuds 3」とワイヤレス充電器「HUAWEI SuperCharge Wireless Charger(最大27W)」を全員にプレゼントする他、端末価格を1万円割り引く。
4月中旬から一般販売する。販路はヨドバシカメラマルチメディアのAkiba、梅田、横浜、ビックカメラ新宿東口店と、ファーウェイ楽天市場店とPayPayモール店。キャリアからの販売は未定。
一般販売は、一部量販店とオンラインストアに限られる5G対応のフラグシップモデル
Mate 30 Pro 5Gはグローバルでは2019年9月に発表されており、約半年を経て日本に導入されることになった。「スマホのさらなる可能性を」というキャッチコピーの通り、最先端の技術を投入したフラグシップモデルだ。カラーはオレンジの1色。
ディスプレイは、側面がカーブした6.53型のフレックスOLED(有機EL)を搭載しており、解像度は1176×2400ピクセル。アスペクト比が18.4:9の縦長にしたことで、幅は73.1mmに抑えている。指紋センサーはディスプレイに内蔵しており、3D顔認証も利用できる。
側面がカーブしたディスプレイを採用アウトカメラは、4000万画素の超広角カメラ(18mm)と広角カメラ(27mm)、800万画素の望遠カメラ(80mm)に加え、被写界深度測定用のカメラを搭載する。広角カメラと望遠カメラは光学式手ブレ補正にも対応しており、望遠カメラでは最大3倍の光学ズームが可能。超広角カメラを起点にすると最大45倍のズーム範囲を持つ。センサーサイズは超広角が1/1.54型、広角が1/1.7型と大きなものを採用した。
アウトカメラは4眼動画撮影は、4K 60fpsの撮影、ISO感度が5万1200のウルトラスローライト撮影や、7680fpsのウルトラスローモーション撮影、リアルタイムに背景ボカシ効果を得られる撮影などが可能。インカメラは3200万画素カメラと被写界深度測定用のカメラを搭載したデュアル仕様となる。
プロセッサは「Kirin 990 5G」を採用。4Gと5Gのネットワークを利用する「NSA(ノンスタンドアロン)」と5Gのみを利用する「SA(スタンドアロン)」の両方に対応しており、Huaweiによると、これは世界初だという。
5Gのネットワークは日本と中国の両方に対応しており、日本のキャリアが運用するバンドである、n77(KDDI、ソフトバンク、楽天の3.7GHz)、n78(ドコモ、KDDIの3.7GHz)、n79(ドコモの4.5GHz)をサポートする。なお、5Gはソフトウェア更新によって利用可能になる。ファーウェイ・ジャパンによると、ドコモ、KDDI、ソフトバンクの5Gネットワークに対応しているという。
HUAWEI Mate 30 Pro 5Gがサポートする5GバンドSIMカードはデュアルSIMとなっており、5GのSIMを2枚挿して待ち受けることもできる。なお、片方のスロットは、Huawei独自のメモリカード「NMカード」用スロットと排他利用となる。
容量4500mAhのバッテリーを内蔵しており、27Wのワイヤレス充電や、Mate 30 Pro 5Gから他の(ワイヤレス充電対応の)デバイスに給電ができるワイヤレス給電にも対応する。ワイヤレス給電は、HUAWEI Mate 20 Proの3倍速く給電できるという。
本体サイズは73.1(幅)×158.1(高さ)×9.5(奥行き)mm、重量は198g。IP68の防水・防塵(じん)もサポートしている。
HUAWEI Mate 20 Proとのスペック比較Googleのアプリやストアは使えないが、Huaweiのアプリストアを用意
Huaweiに対する米国の禁輸措置が解除されていないため、HUAWEI Mate 30 Pro 5Gは、GMS(Google Mobile Service)を利用できない。つまりGoogle マップやGmailなどのGoogleアプリはもちろん、アプリストアのGoogle Playが利用できない。なおGoogleのサービス自体は、ブラウザから使うことはできる。
その代わり、HUAWEI Mate 30 Pro 5Gでは、HMS(Huawei Mobile Service)のアプリ配信ストア「AppGallery」を利用できる。AppGalleryは既にHuawei端末向けに提供されており、現在、170以上の国と地域で利用されている。ただし日本で利用できるアプリの数は、現時点では公表していない。
HMS(Huawei Mobile Service)として、AppGalleryを利用できる独自の機能として、インストールせずにアプリを起動できる「QuickApp」を利用でき、通常アプリの約100倍となる、1GBのストレージに約2000のQuickAppを保存できるという。ホーム画面にQuickAppのショートカットを設置することもできる。
インストール不要で利用できる「QuickApp」AppGalleryは、GMSが使えない状況に備えたものだが、GMSが再び利用できるめどが立たないため、約10億ドルのアプリ開発支援をしたり、開発者向けのサービスプラットフォームを用意したりするなど、当面はHMSを強化していく。