PCで最高の音楽を楽しみたい!USB DAC/ヘッドフォンアンプ「U-05」を買ってみた

PCで最高の音楽を楽しみたい!USB DAC/ヘッドフォンアンプ「U-05」を買ってみた

U-05の大きな特徴は以下の3点。

・ESS製DACチップ「ES9016」×2基搭載・ヘッドフォンのバランス(BTL)接続に対応・DSD/ハイレゾ音源のネイティブ再生に対応

10万円以下のモデルで全部盛り込んできた製品は珍しく、マニアの間ではちょっとした話題になりました。

ES9016を2基搭載低ノイズ・高S/N化

PCで最高の音楽を楽しみたい!USB DAC/ヘッドフォンアンプ「U-05」を買ってみた

DACチップにはハイエンド機や音が良いと言われている機器に採用例が多いESS製のES9000シリーズを採用。ES9000系のチップは「SABRE DAC」と呼ばれることが多かったりします。「SABRE DAC」には複数バリエーションがあり、U-05に搭載されているのはミドルクラスのES9016。上位のES9018系では無いのが個人的には惜しいところですが、ESSの音は十分に楽しめます。

DACチップは1チップで複数チャネルの処理が可能なので(ES9016は1チップで8ch対応)、音を出すだけならば1チップで十分。ただし、DACチップは1ch分の処理だけを行うモノラル動作で使用した方がS/N比の数値が高くなるものが多く、高級機は2チップ構成のモデルが多め。ESS製DAC×2チップ構成のモデルはほぼハイエンド機に限定されていたので、U-05がこの価格帯で実現してきたのはかなりの衝撃だったりします。

バランス接続のヘッドフォンに対応アンプ部はフルバランス設計

ヘッドフォンのバランス接続は、通常のミニピンではなく、XLR(3ピン)コネクタ×2やXLR(4ピン)×1コネクタを使用して接続する方式。一部の上位モデルが対応していたり、ユーザーが独自に改造することで対応可能な方式です。効果としては、グラウンドの安定化、クロストークの向上、スルーレートの向上などがメリットとしてあげられており、理屈の上ではより良い音質が得られることになっています(詳しくはAV Watchの記事を参照)。

これまでは対応製品が高級アンプに限定されることも多く、敷居が高い状態でしたが、大手メーカーの普及モデルが対応してきたのはポイント。ちなみに、手持ちのSENNHEISER HD800とオーディオテクニカのATH-AD1000PRMはバランス接続で個人的には好みの方向に音が変わり大満足。しかし、AKG K701は想定外の方向に音が変わり、好みの音がからは外れてしまいました。「バランス接続=自分好みの方向に音が良くなる」ではないので、その点は注意。

DSDは最高5.6MHz(DSD128)に対応(ASIOドライバでネイティブ再生対応)ハイレゾ音源も対応、WAV/FLACファイルなら384KHz/32bitまで再生可能

DSDは今のところ音源が少ない状況ですが、今後のことを考えると対応しておいて欲しい機能。また、PCではオーディオファイルをリアルタイムにDSD形式に変換/再生可能なプレイヤーも増えてきているので、DSD再生に対応しているとマニア的にはいろいろ試せて面白かったりもします。U-05はASIOドライバが公開されており、DSDのネイティブ再生が可能。しっかりとしたドライバが使える点も安心感が有ります。

ちなみに、個人的にはU-05は高ビットレートのファイルを再生した方が性能を発揮する感じがしました。CD音源は通常44.1kHz/16bitですが、アップサンプリングして176.4KHzでデータを転送したり、DSD形式で転送して再生した音の方が個人的には好み。変換せずにそのまま再生した方が良い曲もありますが、概ねクリアな感じになって聴きやすい気がしました。