In the 70GHz band 5G, "long distance is cool" Fujikura has started demonstration experiments for new frequency bands

In the 70GHz band 5G, "long distance is cool" Fujikura has started demonstration experiments for new frequency bands

ミリ波と呼ばれる高周波数帯は、広い帯域幅を使った超高速通信が可能な点が魅力だ。ただし、電波の直進性が高く飛びにくいため、使いこなすのは難しい。ミリ波通信モジュールを開発するフジクラ 広帯域無線システム開発部 部長の小林聖氏はその特性について次のように話す。「フェーズドアレイアンテナを使ったビームフォーミングが必須。ミリ波は損失が大きいので、無線装置の基板に低損失材料を使ったり、設計にも独特のノウハウが必要だ」※フェーズドアレイアンテナ 複数のアンテナ素子を配列し、その位相を制御することで電波の送受方向を制御する そのため、低周波数帯で実績のある無線機メーカーもミリ波は手を出しにくいという。フジクラは光ファイバーで蓄積した高周波領域のアンテナ設計技術を活かし、さらにミリ波向けIC開発のパイオニアであるIBMからライセンス供与を受けて通信モジュールを開発。これから展開が本格化する28GHz帯モジュールを商品化する計画だ。5G無線デバイス開発部 フェロー 部長の官寧氏は、「現在使われている28GHz帯無線装置はプロトタイプ的なもの。本格普及はこれからであり、次世代のミリ波無線機の開発に向けて我々のモジュールを提供していきたい」と話す。無線通信の性能と安定度に深く関わる信号の歪みを抑え、かつビームが広がらない特性を持つ28GHz帯モジュールを開発中で、まもなくワーキングサンプルの提供を始める。

70GHz帯5Gは「長距離もイケる」 フジクラが新周波数帯の実証実験を開始

フジクラ 電子応用技術R&Dセンター 5G無線デバイス開発部 フェロー 部長の官寧氏(右)と、広帯域無線システム開発部 部長の小林聖氏